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<title>証券設計Blog</title>
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<description>いろいろな証券（株式、債券、ハイブリッド証券など）の条項の設計やキャッシュフローの算出、評価を考案、お引受けするブログです。公表された案件に関するコメントなどもしていきます。</description>
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<title>現預金への課税</title>
<description> 最近デフレ論議を目にすることが多いですね。金融政策やマクロの専門家の話題ですが、ツイッター等を通じて最近は一般にも広く注目されるようになってきました。その一環で「現金・預金に課税してはどうか」という提案があります。古くは『ケインズ一般理論』２３章でも取り上げられたシルヴィオ・ゲゼルの「スタンプ付貨幣」案があり、近年では深尾慶大教授も提案されています。「デフレ解消を至上命題として、直接それを解決する
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<![CDATA[ 最近デフレ論議を目にすることが多いですね。<br />金融政策やマクロの専門家の話題ですが、ツイッター等を通じて最近は一般にも広く注目されるようになってきました。その一環で「現金・預金に課税してはどうか」という提案があります。古くは『ケインズ一般理論』２３章でも取り上げられたシルヴィオ・ゲゼルの「スタンプ付貨幣」案があり、近年では深尾慶大教授も提案されています。<br /><br /><a href="http://www.rieti.go.jp/users/iio-jun/discussion/05.html" target="_blank" title="「デフレ解消を至上命題として、直接それを解決する政策」">「デフレ解消を至上命題として、直接それを解決する政策」</a><br /><br />また著名ブロガーの磯崎哲也氏も何回か同様の考察をされているようです。<br /><a href="http://agora-web.jp/archives/799199.html" target="_blank" title="「マイナス金利政策はいかが？」">「マイナス金利政策はいかが？」</a><br /><br />この点について、「実行されたら何が起こるか」等について感想など。<br />まず内容です。論者によって多少違うのですが、まとめると大略以下の感じでしょうか。<br /><br />１．概要<br />・　課税対象：現金、国債、郵貯、簡保、銀行預金、銀行円建債務など政府が保証している金融<br />　　資産全般。ただし磯崎氏案では事務手間などを考慮してとりあえず銀行預金のみ対象として<br />　　いる。<br />・　デフレ率＋α＝２～３％程度を課税日において課税する。<br />・　一部の低所得者層・弱者層には還元、または非課税とする。<br /><br />２．目的<br />・　デフレ下では一般のモノの値段は下落しているのに、現金の価値は相対的に上がっている。<br />　　所得が流動性に退蔵されてしまっているので、強制的に支出を促すことが目的である。<br /><br />３．効果<br />・　現金や預金で持っていると課税されてしまうので、人々の資金が非課税資産である株式、<br />　　不動産、耐久財、貸付などにシフトする。その結果消費や投資が回復しデフレから脱却でき<br />　　る。<br />・　資産の多い人に対する累進課税なので低所得者にも優しい。<br />・　銀行預金を中心に源泉徴収で課税すれば事務手数も小さい。現金に課税する場合でも、<br />　　新券を発行して、旧券との交換時に手数料を徴収すればよいだけである。<br />・　多額の税収が見込めるので財政負担上も好ましい。<br />・　税収を効果的に使うことでよりよい支出が期待できる。<br />・　銀行部門に滞留する資金・リスクを広く一般に分散できるので、金融安定化や銀行資本規制<br />　　上も好影響が期待できる。<br /><br />４．その他の影響<br />・　円資産から海外への資本逃避の可能性＝円安となる可能性<br />　→　政策の実現が現実味を帯びた時点で円安になるため、実行時点ではそれ以上の円安に<br />　　はならない。しかも円安は日本にも望ましく、かつ拡張的政策なので外国からも評価される。<br />・　課税するのは手間が面倒では？<br />　→　新券を発行して旧券交換時に手数料を徴収する。銀行でしか引き換えできないので確実。<br />　　また預金課税だけなら口座から引き落としになるだけなのでもっと簡単であり、小売店などの<br />　　手間やレジの修正も必要ない。<br />・　現金課税に不満がでるのでは？<br />　→　政治的な問題が一番やっかいである。これは政権交代を期に民主党にがんばってもらう<br />　　しかない。<br /><br />ここまでがだいたい議論されているところです。さて、以下では「実際に実行されたらどうなるか」<br />という点から論点を羅列してみましょう。<br /><br />（１）そもそも消費したくない<br />・　消費者はお金を使いたくないのに無理矢理消費させられることに抵抗があるのではないか？<br />　いくら現金預金に課税されるといっても、「買いたくないものは買いたくない」であろう。かつての<br />　小渕政権における地域振興券はまさにスタンプ付貨幣と似ていたが、その効果はかなり疑問<br />　がある。<br />　→　<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E6%8C%AF%E8%88%88%E5%88%B8#.E7.99.BA.E8.A1.8C.E3.81.AE.E7.9B.AE.E7.9A.84.E3.81.A8.E3.81.9D.E3.81.AE.E5.8A.B9.E6.9E.9C" target="_blank" title="「地域振興券」（ウィキペディア）">「地域振興券」（ウィキペディア）</a><br />　　地域振興券の元手は財政資金だが、効果の点では「合理的な消費者は財源がいずれ増税<br />　　で賄われるとわかっているから、振興券でもらった分、現金支出を控えた」というよりも、将来<br />　　の不確実性が高い状況ではそもそも消費したがらなかった、という方が真相のように思える。<br />・　一般家庭の消費はエコカー、エコ家電、地デジ対応テレビ、旅行やレジャーといったモノや<br />　サービスが想定できる。しかし現金預金や国債から実物資産に回すといっても、３％程度の<br />　税率で、「支払い手段」を放棄してまで換金性の低い実物資産を買いたいわけがないし使い<br />　きれない。だからといって税率をどんどん上げることは、「そもそも消費性向が低下している」<br />　ことが問題であって、意味がない。<br /><br />（２）他の流動資産へのシフト<br />・　合理的な人々は課税日（たとえば3月31日）だけ換金性の高い優良株などに資金をシフトし、<br />　それ以外の期間はまたキャッシュに戻すのではないか？毎月徴収するのは現実的ではない<br />　から、半年か年一回の課税になると思われる。その場合、果たして消費を刺激するのか。<br />・　人々が求めているのは「流動性」の価値。モノは一般的な換金性・流動性が低いから、相対<br />　的に高い換金性があり目減りしないものにシフトすることになる。MMF、MRFのような擬似預金<br />　にシフトして滞留するだけではないか？米国ではMRFが預金と同様に流動性の高い資産とみ<br />　なされていたが、リーマン・ショック時にデフォルトして話題になった。場合によって人々の考え<br />　る　「流動性」は異なるので、このような資産に資金が流入する可能性は高い。ケインズがゲゼ<br />　ルのスタンプ貨幣の欠陥について論評した点も同様である。<br />・　海外で金利ゼロのユーロ円債券等が発行されてしまえば、預けているだけで３％儲かること<br />　になり、みんなそちらにシフトするのでは。高格付の金融機関からすると低コストの調達となり<br />　ありがたい話である。<br />・　現金預金はすべてのモノとの交換可能性があるから意味がある。車を売っておカネに換えた<br />　ら「何でも買える」＝流動性が手に入るが、逆は成り立たない。車で他のモノへの支払い手段<br />　にはできない。計算単位・分割可能性・価値の保蔵性・持ち越し費用などすべてが劣る。この<br />　点を人々が重視している限り、３％程度で課税しても対して効果は無い。<br />・　現預金課税は劇薬であるため、短期間の時限措置になる可能性が高い。それを合理的に見<br />　通せば、人々は敢えて換金性が低い実物資産に投資しようとはしないだろう。流動性の高い<br />　金融資産に一時退避させるだけではないか。その結果、元本の保全性が高い電力債やトヨタ<br />　債に人気が集中して瞬間的に品切れとなるが、価格変動の大きな株式や流動性の低い不動<br />　産などは買われない。<br /><br />（３）コスト、面倒くささ、課税範囲等<br />・　いくら現金預金に課税コストがかかるといっても、他の一般の資産にはクレジットコストや購入<br />　・再売却の手数料がかかるうえ、処分価値は大幅に下落する（キャピタルロス）ことが目に見え<br />　ている(自動車や車、電化製品）。それがわかっていれば、３％程度の税率では甘んじて受け入<br />　れてしまう人の方が多いのではないか。<br />・　家計でも企業でも、課税対象資産すべてに実際に課税されると困る。手元の支払い準備や中<br />　途解約しにくい定期預金などもあろう。課税対象は大幅に限定される可能性が高い。<br /><br />（４）他の資産の収益率の不確実性が税率より高ければ意味がない<br />・　株や債券のような流動性の比較的流動性の高い資産でも暴騰後に暴落する可能性があり、<br />　それは３％程度の税率よりはるかに大きいだろう。そのキャピタルロスを考えたら買わないの<br />　では。現金課税というマイナス金利よりキャピタルロス率の方が大きくなる可能性が高ければ<br />　あえて投資しないだろう。<br />・　トヨタやキャノンが投資を決めるのは３％のデフレ税によるロスではなくて、需要見通し（長期<br />　期待の状態）と投資効率だから、新規に社債を発行してまで投資するかわからない。工場投資<br />　などをしても、時限措置のデフレ税が剥落した後は過剰設備になることが目に見えている。海外<br />　に売るなら海外で作ったほう安上がりである。<br />・　貸出に回るというが、資金需要が無いところに無理に貸してもより大きな貸倒コストとなって跳<br />　ね返ってくるだけである。<br /><br />（５）そもそも効果があるのか<br />・　インフレの場合は貨幣価値が下がるので、実物資産への投資は活発になる。しかし９０年代<br />　より前のインフレ期においても流動性資産はかなり保蔵されていた。したがって、税によって人<br />　為的にインフレにしようとしても果たして動くのか。。<br />・　貨幣は、ケインズもいうように<br />　①流動性プレミアムが持越費用を大幅に超過する資産である<br />　②生産の弾力性がほぼゼロ<br />　③代替の弾力性もほぼゼロ<br />　という特殊な性格を持っているが、「流動性」自体は人々の観念のものなので、MRFに流動性<br />　があると信じられればMRFが擬似貨幣になるし、バブル期には株や不動産でさえ流動性を<br />　持つといる。したがって立法によって厳密に課税範囲を定めて課税しても、人々が代替的な<br />　流動性を創りだしてしまえばあまり効果が無いことになる。<br /><br />（まとめ）<br />・　流動性需要が過大になるのは、人々の「将来に対する不確実性への不信が一方的に深まっ<br />　ている状態」が原因なので、それを根こそぎ税で払拭することはできない。むしろ人々の活動<br />　の自由度を高めて期待を引き上げるような政策　、たとえば<br />　→　労働規制・移民の緩和<br />　→　資本市場・金融規制の緩和<br />　→　貿易規制の緩和<br />　→　地方分権・道州制の推進<br />　→　放送・通信・その他メディアの規制緩和<br />　→　特許権の審査迅速化や知的財産権に関する規制の適正化<br />　→　医療や創薬・クリーンテックなどの分野の事業化の一層の促進<br />　→　政治不信からの回復<br />　などの一見デフレと脈絡のないような政策（その中には既得権益と衝突するものも多数ある）<br />　を推進することの方が大事です。これらの政策によって逆に不安になる人もいるでしょうが、<br />　重要なのは「不確実性に対する見方がばらつくこと」「異なる見方がいろいろ出てくること」で<br />　す。見方のばらつきは、捉えどころのない流動性需要を低下させるはずです。しかしそれを<br />　近道したりすることはおそらくできないと思います。<br /><br /><br /><br /><br />　　<br /><br /><br /> ]]>
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<dc:date>2009-11-18T12:26:34+09:00</dc:date>
<dc:creator>証券設計株式会社</dc:creator>
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<title>銀行再編とその後</title>
<description> 銀行再編の図をみると無性に感慨深いです（日経11月15日「銀行再編　何を残した」）。僕が銀行に入った頃は大蔵省（当時）が「大手21行は1つたりとも潰さない」という護送船団方式の旗をまだ掲げていた頃でした。直後に崩壊してしまいましたが。あの頃、いろいろな銀行・金融機関に就職して各地に散っていった同期たちも、その後会う機会ごとに「なんだかみんないっしょの会社になってるよねえ」なんてのが挨拶になってたり。今日
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<![CDATA[ 銀行再編の図をみると無性に感慨深いです（日経11月15日「銀行再編　何を残した」）。<br /><br /><a href="http://blog-imgs-24.fc2.com/s/e/c/securitydesign/ginko_convert_20091116210723.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24.fc2.com/s/e/c/securitydesign/ginko_convert_20091116210723.jpg" alt="銀行再編" border="0" width="450" height="416" /></a><br /><br />僕が銀行に入った頃は大蔵省（当時）が「大手21行は1つたりとも潰さない」という護送船団方式の旗をまだ掲げていた頃でした。直後に崩壊してしまいましたが。あの頃、いろいろな銀行・金融機関に就職して各地に散っていった同期たちも、その後会う機会ごとに「なんだかみんないっしょの会社になってるよねえ」なんてのが挨拶になってたり。<br /><br />今日はこの点について２、３考えてみました。<br /><br />再編の動きは不良債権問題の解決という面もありましたが、90年代末の欧米金融機関の大再編に触発されたという前向きな面もありました。規模の拡大が経営の安定に寄与したことは間違いないですが、今直面している問題を順不同で挙げればざっと以下の点でしょうか。<br /><br />１．大きすぎて経営困難＝’too big to manage’の問題<br />２．新たな自己資本規制への対応<br />３．規模拡大の恩恵をどう顧客還元するか<br />４．構造的に低い収益性の改善<br /><br />１は確かにそうです。金融コングロマリットの利点の一つは「ワンストップサービスが提供できる」ことですが、「顧客が異なる金融サービスをワンストップで買おうとしているのか」がそもそも問題です。特にB2Bにおいては借入と資本には無視できない利益相反が構造的に存在します。借入とリースの比較についても、顧客は有利な方を選びたいわけですが、同じ金融グループ内ではグループ内企業同士で競争になってしまいます。銀行には銀行の、リースにはリースの経営戦略の追求があるので、持株会社の方で「足して２で割る」ような方針を示されても困りますね。まあ、大抵は銀行優先となるでしょうから銀行以外のグループ会社プロパーからすればモチベーションダウン以外の結果にはならないと思いますが。B2Cでも、たとえば信販やクレジットカードなどの人たちと話すと、彼らの発想は金融業というよりも小売などの産業に近いので、「総合金融グループ」であることのメリットが（調達力がアップすることを除けば）現場にとってどれだけあるのかよく分からないと聞きます。すると、結局銀行からの目線だけでは隅々まで目が届かないから個々の戦略の詰めが甘くなったり不祥事が噴出すといった現象になってくるわけです。<br />　その他、個人向け証券・法人向け証券・投信・信託・VC・企業再生などの諸会社を統合的な戦略の下に束ねていくことに解はあるのか、束ねるというより単に「並べているだけ」に過ぎないのではないかという疑問は常にあります。もっとぶっちゃけていえば、「個人向けには銀行の信用力をバックに窓販をする」＋「法人向けには銀行の信用力をバックに借入でも出資でも対応できる」という点以外に太い幹が見出せないというのが実感ですね。<br /><br />２はBIS規制が量よりも質重視に転換しつつある中で、資本の中に劣後債や優先株などを多額に含む邦銀には資本不足懸念を再燃させる問題です。数日前にMUFJが1兆円増資を発表しましたが他行の追随もほぼ規定路線となるでしょう。これは問題というよりクリアすべき課題という性質のものですから、乱暴にいえば「増資すれば済む」という話です。希薄化に対応するエクイティストーリーとはどうなのかとか、資本市場の需給悪化が懸念される、といった問題はありますが。むしろこの問題では、景気の局面によって自己資本比率の最適値は異なるのに8％で一律に規制したことや、規制対象外のファンド等の「影の銀行」の存在を把握できなかったことの方が重要な問題でしょう。<br /><br />３もむずかしい問題です。規模拡大で結果を出しやすいのはまず統廃合などによる固定費削減です。店舗などの物件費は見えやすいので効果を計って決めることができます。頭が痛いのは規模が大きくなってもさして変わらない調達費用、システム開発・維持費用、人件費などです。調達コストはゼロ金利後は底に張り付いているのでこれ以上下がりません。システム費用は初期の統合コストが剥落すれば多少負担が減るでしょうが、毎年のメンテ費用が開発費の20％程度かかる上に、急増する商品ラインナップへの対応・規制やIFRS対応・セキュリティ強化・基幹システム更新など毎年イベントは目白押しなので、絶対額レベルで大ナタを振るえるようなものでもありません（ただし価格性能比という意味では、値下がりしているとは思いますが）。人件費については、銀行本体だけでも毎年店舗数×2名くらいの正社員を採用しないと年次構成がゆがむので1,000人くらい採ることになります。したがってコアの人件費をバッサリ切ることはなかなか大変です。ただし営業店では元行員のパートテラーやビジネスサービスからの派遣に大幅に切り替えているので、それでも総人件費を抑制していますが、一線では外貨預金や投信、保険の販売などの知識習得や金商法説明が大変でパンクしそうだと聞きます。ただしこの点はシティやHSBCなどの商業銀行では邦銀よりずっと多い行員と店舗数を抱えつつ高いROEを実現できていたわけなので（少なくともサブプライム前までは）、今一歩工夫の余地があるのかもしれません。<br /><br />４が一番やっかいな、本質的な問題です。<br />利鞘と手数料収益で考えると、前者では調達コストが底なので運用益を引き上げるしかありません。しかし貸出金利が上がらず、預貸率も低迷（地銀に至っては4割台）し、国債もALMの観点からこれ以上増やせないとなると手詰まりです。<br /><br />もうすぐ返済猶予法案が成立するわけですが、本来必要な政策は逆です。大声で言うと怒られてしまいそうですが、貸出金利は上げるべきなのです。信用リスクを反映して企業の本来の業績力をあぶり出し、「金融措置だけで生きながらえている」先と新進企業の新陳代謝を進めるべきなのです。資本不足で貸出余力が無いのではなくて、ゾンビ企業への貸し込みから撤退し、その余力を新規開拓に向けるべきですね。金利が低すぎて価格のシグナル機能が壊れてしまっているから本当のリスクもリターンもわからくなっていることが一番問題なんです。ただし全般に需資が低迷している現状では開拓も簡単でないのはもちろんですけれども。クリーンテック方面とか必死で探すしかないでしょうか・・。<br /><br />今金利を上げると深刻な不況・二番底が来る可能性は否定できません。<br />しかし考えてみると、欧米では失業率10％の状態の中で日本は5.5％です。GDP成長率が1％、政策金利がゼロ、長期金利でも1.5％しかない、すなわち政策手段でこれ以上緩和する余地がない国で成長政策・構造政策を行おうとすれば＜軋轢＞を生じないで済ませることは最早不可能ですね。今の景気ですら財政出動とエコポイントなどで需要を先食いしているだけですし。<br />むしろ、強制的に金利を押さえた結果、限界的な貸し手であるノンバンク業界は崩壊し、借り手である零細企業・商店・個人事業主などが借りられる先がなくなる事態を招いています（もともと銀行は貸さないのだから）。やるべきことは公的保証・低利融資枠の拡大ではなくて、金利の引き上げとクレジットの取引市場の育成の方です。これによってBB格以下の企業や非上場企業のローンやハイイールド債市場ができてくれば、その利子を賄えるだけの企業は成長するし調達もでき、公的信用保証の限度もおのずから画されてくるはずです。<br /><br />さて、手数料収益の方ですが投信と保険の窓販がリーマンショックで腰折れになった後、やや持ち直しているようです。ただし金商法・金販法・消費者保護法の下で窓販はますます事務負担が増えそうですね。顧客のフラストレーションも溜まりそうです。しかしこれは時間かけて投資家教育なり金融教育でカバーしていくしかないです。米国でも昔からそういうトラブルがずっとあった結果、1933年や34年の証券法、40年の投資法ができて、その後も紆余曲折を経てaccredited investorの自己責任が浸透してきたわけです（そのような規制下でもエンロン事件やマドフ事件などが後を絶たないという指摘はあるでしょうが）。<br /><br />日本でカネ持っているのは中高齢者層で、田舎では預貸率も低いのだから今後も投信などでこうした余剰資金を吸い上げるのは当然です。今後の日本は、かつて巨大な植民地を失って規模を縮小した英国のように、資産収益で食べていく国になるのです。1.2億人の人口も土地に比べて多すぎるので（英国・フランス・イタリアは各5千万人、ドイツ8千万人）、おそらく7～8千万人まで自然減して均衡すると同時に、さまざまな供給過剰体制が崩壊していきます（その過程でおそらく金利も正常化していきます）。金融資産は国内では到底消化しきれないので中国・インド・ASEAN諸国に大量に流入するしかないという結果になります。そのための商品販売には未来があるし、そのシナリオに沿った海外への進出・現地企業の開拓には意味があると思います。ただしかつての海外展開のように、日系企業の事業所を追いかけていくだけのパターンなら全くダメでしょう。欧米の旧植民地には英米、スペインなどの銀行がネットワークを張っていますが、たとえば中央アジアやロシア、東欧などはリスクは高いものの、＜中印の次＞として無視できないと思います。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>ニュース</dc:subject>
<dc:date>2009-11-17T11:38:19+09:00</dc:date>
<dc:creator>証券設計株式会社</dc:creator>
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<title>ADR・DIP型更生手続など</title>
<description> 最近、上場企業などで法的手段による整理や再生より私的手法による解決（？というか処理）が目だってきています。１．事業再生ADR・日本アジア投資（3月12日）・コスモスイニシア（4月27日）・日本エスコン（6月22日）・アイフル（9月24日）・ウィルコム（9月24日）・JAL（11月13日）このうち、日本エスコンについては6月末の社債償還ができなかったためにデフォルトとなりましたが、その他の先は現時点では社債の元利を返済する方
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<![CDATA[ 最近、上場企業などで法的手段による整理や再生より私的手法による解決（？というか処理）が目だってきています。<br /><br />１．事業再生ADR<br /><br />・日本アジア投資（3月12日）<br />・コスモスイニシア（4月27日）<br />・日本エスコン（6月22日）<br />・アイフル（9月24日）<br />・ウィルコム（9月24日）<br />・JAL（11月13日）<br /><br />このうち、日本エスコンについては6月末の社債償還ができなかったためにデフォルトとなりましたが、その他の先は現時点では社債の元利を返済する方針であり、形式的にはデフォルトに該当しないようです。またJALについては企業再生支援機構の支援や公的資金投入などスキーム自体がまだ流動的な模様です。<br /><br />２．社債の償還期限延長や条件変更<br /><br />・アセットマネジャーズ（2月13日）<br />　→　償還延長、額面減額、社債権者による繰上償還権行使時の額面減額等<br />・キムラタン（08年12月25日）<br />　→　償還延長<br />　　（09年5月20日）<br />　→　再延長<br />・ジャルコ（9月18日）<br />　→　延長<br /><br />一頃は民事再生が多かったですが、こういった私的整理というか話し合い整理みたいのが増えているのはなぜでしょうか。一つには民事再生で初期に注目されていた「現経営陣がそのまま再生手続開始後も居残れる」とか「手続が早い」といった利点がそれほど経営側になかったという点があるでしょう。先日、DIP的手法で再建中の企業の幹部の方ともお話したのですが、彼に言わせると<br /><br />「たとえ手続開始後も経営をしてよいという場合であっても、監督委員・債権者をはじめとして厳しくモニターされているし、そもそも法的手続に至った責任があるわけで、いわば『マイナスからのスタート』になってしまい、評価が上向くなどというのは気が遠くなるほどと難しい道のりだ」<br /><br />ということです。たしかに再生型手続とはいっても倒産手続の一つには違いありませんから、ある意味当たり前ではありますが。<br /><br />別のDIP関係者が言っていたのは、<br /><br />「結局、担保権者は再生手続外で行動できてしまうオプションを持っているので、それがプレッシャーになって身動きが取れない部分が大きい」<br /><br />という点もあるようです。一応、再生計画上は担保権を行使されても生きていけるようには算段しているとはいうものの、担保権行使＝再生の見込みなしの予兆・シグナルと解されれば他の取引先の動揺も想像に難くないわけです。したがって、「思っていたより使いづらい」という感想になるのかもしれませんね。まあ、もともと倒産手続がそんなにお手軽ではモラルハザードを招くわけで困るのだけれども。<br />　なお、別の事業会社の財務関係の方の感想としては<br /><br />「リーマン・ショック後にトヨタでさえ資金繰りを危惧したという市場環境だったわけで、普通の会社では株も債券も出せなかったのは当たり前。CPも出せずつなぎ融資も断られたら、これは経営陣の責任というより100年に一度の不況のせい＝徳政令のお願い、というストーリーになってもおかしくない」<br /><br />というものでした。確かに経営陣のせいというよりも突然襲ってきた市場の荒波のせいで一時的に行き詰っているだけなら、何も法的手続に訴えなくてもいいのではないか、という理屈です。ちょっと言い訳がましいですが、そういう要素もあります。<br /><br />・・・そんなことを総合すると、できればADR的な手続や社債権者集会でなんとか私的整理な話し合いの中から解を求めるという昨今の流れも分からなくはないですね。債権者側次第にはなりますが、法的手続で経営の機動性が失われることと抜本的な経営改革のいずれが回収額が大きいか、「落としどころ」を探るのは案外悪くないかもしれません。一方で、経営責任の明確化も見過ごせない点ですから、そうした点は事業再生実務家協会などがしっかり計画段階とそのフォローでモニターしていく必要はあるでしょうね。社債の期限延長といった件ではその点が心もとない気はしますが・・。<br /><br />（追記）そういえば、今年のノーベル経済学賞も「暗黙の契約」の研究が対象でした。なぜ行政による介入がなくても成り立つ取引と成り立ちにくい取引があるのか、といった分野ですが、こうした法的手続の選択の変化においてももヒントになる考え方かもしれません。 ]]>
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<dc:subject>ニュース</dc:subject>
<dc:date>2009-11-16T16:20:28+09:00</dc:date>
<dc:creator>証券設計株式会社</dc:creator>
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<title>備忘：主要企業の役員報酬</title>
<description> 日米の主要企業の役員報酬についての備忘録：「社長の報酬１５％減　国内企業、08年度5205万円」（2009年11月10日）・会長　 ：　4,540万円・社長　 ：　5,205万円（前年比▲15.1％）・副社長：  4,745万円（▲16.0）・専務   ：  3,805万円（▲14.8）・常務   ：  3,117万円（▲15.8）・取締役：　2,109万円（▲14.6）・執行役員（委任型）：3,117万円・執行役員（雇用型）：2,130万円プライスウォーターハウスクーパースHRS調べ。国内
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<![CDATA[ 日米の主要企業の役員報酬についての備忘録：<br /><br />「社長の報酬１５％減　国内企業、08年度5205万円」（2009年11月10日）<br /><br />・会長　 ：　4,540万円<br />・社長　 ：　5,205万円（前年比▲15.1％）<br />・副社長：  4,745万円（▲16.0）<br />・専務   ：  3,805万円（▲14.8）<br />・常務   ：  3,117万円（▲15.8）<br />・取締役：　2,109万円（▲14.6）<br />・執行役員（委任型）：3,117万円<br />・執行役員（雇用型）：2,130万円<br /><br />プライスウォーターハウスクーパースHRS調べ。国内主要企業85社（外資系企業の日本支社含む）の役員1,245人の報酬総額が調査対象。なお上位10社の社長の平均報酬は9,530万円で下位10％の2,080万円の4.5倍だった。<br /><br />（コメント）社長は各企業によってバラツキが大きいでしょうが、上位85社の平取で平均2,100万円くらいということです。この中に実績連動とか株式報酬（ストックオプション）とかもコミなのです。<br /><br />「日本の役員報酬　明確なルール必要に　開示強化迫られる」（2009年10月12日）<br /><br />（日米欧CEOの年額報酬の比較）<br />・リーマン・ブラザーズ：約40億円（以下は報酬の構成比）<br />　→　固定報酬2％、業績連動賞与10％、長期インセンティブ88％<br />・米国：12億1,203万円<br />　→　固定13％、業績連動24％、長期63％<br />・欧州：5億9,624万円<br />　→　固定29％、業績連動26％、長期45％<br />・日本：1億3,500万円<br />　→　固定55％、業績連動26％、長期19％<br />※タワーズペリン資料から日経作成。2つの記事で日本の役員報酬はデータの採りかたが違うため大きく異なっている点には注意。10月の記事では高額納税者データから抜粋したもの。<br /><br />（コメント）いずれにしても日米欧で大きな差があることは歴然。昔から言われてたことですが、こうして実数でみると違いを実感しますね。ただし固定部分でみるとリーマンでも40億円×2％＝8,000万円程度。日本は1.3億円×55％＝7,400万円ということであまり差がないのも事実です。<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
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<dc:subject>ニュース</dc:subject>
<dc:date>2009-11-15T00:27:51+09:00</dc:date>
<dc:creator>証券設計株式会社</dc:creator>
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<title>信用リスク</title>
<description> 恩師が新しい訳書を上梓したので、ちょっと推奨↓クレジットリスク ―評価・計測・管理―(2009/04/06)D.DuffieK.J.Singleton商品詳細を見るこの本は'Dynamic Asset Pricing'（邦訳：「資産価格の理論」）で日本でも有名なDuffie教授と信用リスク研究で著名なSingleton教授の共著です。両教授はいわゆるダフィー＝シングルトンモデルという信用リスク評価手法の構造的アプローチでも知られてますね。信用リスクの管理の基礎から最近の
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<![CDATA[ 恩師が新しい訳書を上梓したので、ちょっと推奨↓<br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4320018753/ururusarara1/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41fBDcxRvNL._SL160_.jpg" alt="クレジットリスク ―評価・計測・管理―" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4320018753/ururusarara1" target="_blank">クレジットリスク ―評価・計測・管理―</a><br />(2009/04/06)<br />D.DuffieK.J.Singleton<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4320018753/ururusarara1/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br /><br />この本は'Dynamic Asset Pricing'（邦訳：「資産価格の理論」）で日本でも有名なDuffie教授と信用リスク研究で著名なSingleton教授の共著です。両教授はいわゆるダフィー＝シングルトンモデルという信用リスク評価手法の構造的アプローチでも知られてますね。<br /><br />信用リスクの管理の基礎から最近の流れまでがまとまっていますので、この方面に関心のある方にはぜひ！<br /><br />（追記）発行は今年の4月なので気づくのも紹介もちょっと遅かったかな・・ ]]>
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