証券設計Blog

いろいろな証券(株式、債券、ハイブリッド証券など)の条項の設計やキャッシュフローの算出、評価を考案、お引受けするブログです。公表された案件に関するコメントなどもしていきます。

ソフトバンク⇒ボーダフォン買収後の償還能力

 ボーダフォンLBO後の債務償還能力はどうでしょうか。昨今の株価下落やCDSスプレッドは正に負債の絶対額の多さを懸念材料としていると考えられますので重要な点です。連結EBITDAベースでICR(=EBITDA÷支払利息)をみると、平成19年3月では11.5倍とかなり余裕がありましたが、20年3月は4.3倍となっています。利払いが285億円から851億円へ本格的に増加したことが理由です。先行きは債務残高が漸減していくので、利払いが毎年10%減ると想定した場合にはICRは平成21年3月で4.8倍、平成22年3月で5.9倍と改善していきます。いずれにしても昨今のCDSスプレッドのみられるような、破綻するかのような評価にはならないということですね(また最近注目されたCDS損失の可能性についても評価損はあれすぐさまキャッシュアウトするという話ではありません)。ちなみに元金返済も含めた余裕度をデット・サービス・カバレッジ・レシオ(DSCR)でみると、平成19年3月の6.9倍からいったん1.3倍まで低下した後、1.4倍、1.8倍と反転していきます。もちろん、フリーキャッシュフロー(営業キャッシュフロー+投資キャッシュフロー)ベースでみた場合は余裕があるとまではいえませんが。とはいえここで示した支払余力はソフトバンクモバイルと傘下3社の連結EBITDAだけで考えていますから、ソフトバンクグループ全体の連結ベースでは上記よりも余裕があるとはいえるでしょう。

(償還能力)
solvency_convert_20081205144325.jpg
(注)H21年3月、H22年3月分のキャッシュフローは会社全体の予想値×0.5。投資キャッシュフローは会社全体の予想値×0.8としている。

テーマ:投資に役立つデータ - ジャンル:株式・投資・マネー

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://securitydesign.blog39.fc2.com/tb.php/124-cd15c73b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

FC2ブログ